
冬の桜
それは、行って見たいと言うよりも、そこに身を置きたいと言う気持ちの方がより強かったのかも知れない…。
1912年(明治45年)、足立区の荒川堤に咲き誇っていた桜を時の区長が友好の証として、今では世界的に桜の名所となっているワシントンに送った。
そして、80年後の1990年(平成2年)、その苗の一部が世田谷区の祖師谷公園に里帰りした。
言わば孫桜である。今の季節、裸の木の下に足を止める人はほとんどいない。私は葉を落とした黒々とした冬の桜が好きだ。「ただひたすらに」カメラのシャッターを切る。ふと、がらんどうになってしまった心に、有りのままの自然が飛び込んで来る。「ただ、ひたすらがいい」何一つ変わらないように見えても毎日少しずつ変化している。
その日を目指して寒さにも耐えている。今、又、小鳥が細い枝を揺すり、残り雪を落として飛び立った‥‥
by 濱 覚 (2014.2.19)