蝉しぐれ
南南西の風、風力1! 今年も又、当たり前の様に、眩しい光と風が、夏を連れてやって来た‥‥。
私は、汗だくで、まだまだ先のバス停に向かって山里を歩いていた。子供の頃から、でき得る事ならば、近道をと、思う性分であり、面倒くさい事は、大嫌い。それは、大人に成った今でも変わっていない(笑) この時もそうだった。
農家の庭先を勝ってに、ちょいと 通り抜けしてみた。アラ? こぬかの匂い? それに レトロな農機具!
まるで、タイムスリップでもしたかのような この空間・・・
思わずカメラを取り出し撮影開始。我々フォトグラファーは、カメラを手にすると、変に図々しく
そして大胆になってしまう ヘキがあるようだ。まあ、特に 私の場合はかな? と、その時
何処に居たのか薄汚れた飼い犬が、けたたましく、鎖が千切れんばかりの勢いで吠えかかって来た。ヤバイ!
そそくさと撮影して表通りに退散した。ああ・・先ほどより汗がひどい、急がば廻れかな?
誠実な番犬くんは 喉がつぶれんばかりに、いつまでも吠え続けていたが、その律儀な働きも空しく
オーケストラのような「蝉しぐれ」に負けていた‥‥by 濱 覚
(2010.07.15)